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第16回 震災対策技術展
第16回 震災対策技術展
第16回 震災対策技術展
主 催:第16 回「震災対策技術展」実行委員会
「振動技術展」実行委員会
会 期:2012年2月2日~3日
会 場:パシフィコ横浜
自然災害に備えた施設設備や非常用品が一堂に会する『震災対策技術展』が、今年もパシフィコ横浜で開催されました。
前回開催後から東日本大震災を挟んだ今回は、防災意識の高まりからか来場者が多かったようです。
とはいえ、イベントそのものについては、特に規模拡大した印象は無く、展示内容についても、前回と大きく変わった印象はありませんでした。
これは『震災前には見たこともなかったような奇抜な製品が続々登場』というような事は無かったという意味で、当然、従来製品から改良された製品や、既製品の応用による新製品は出品されていました。
しかし、ゲリラ豪雨が問題になった翌年のように『それまで目立たなかった防水製品が、急に表に出てきた』というような現象はありませんでした。
この辺は、いかに防災関係が注目されている分野だからといって、何の研究も蓄積も無い企業が思いつきだけで製品を作って参入できるほど、甘くはないということでしょうし、その方が安心できます。なにより、思いつきだけで作った製品で商売して欲しくないとも感じます。
もうひとつ、前回開催時までは、当日入場に1000円の料金(事前登録すれば無料)が設定されており、これについてはイベントの開催意義からも疑問に感じておりましたが、今回から撤廃されたようで、これは評価できると思います。 |
止水ユニットグレーチング
ホクセイ株式会社
ゲリラ豪雨や増水による冠水事故から、建物の入口や地下施設を守ってくれる、止水ユニットです。
排水溝に接する形で、建物入口や地下への開口部に止水板を設置します。
この止水板は船のように水に浮く構造になっており、外部動力を必要としないので、増水と同時に停電があっても動作に支障ありません。
通常の雨量であれば、雨水は排水溝に流れ込むだけですが、排水溝の処理能力を超えて溢れ出す程の水が流れ込んだ場合、流れ込んだ水によって止水板が持ち上げられて、建物や地下への水の流入を防いでくれるのです。
最大の特徴は、設置したら後は自動的に止水してくれるということでしょう。
特に商業施設の入り口や地下鉄の入り口のように、多数のな開口部がある場合、自動的に対応してくれるこの製品が有効ではないでしょうか?
もちろん、止水板の高さによる限界はありますが、他の手段を講じるまでの時間稼ぎにはなるはずです。 |
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写真左上:
排水溝の能力を超える水量が流れ込むと、ブロック状の防水板が自動的に持ち上がります。
写真右上:
止水板が浮上した状態。
浮上した時に露出する面には、『足元注意』などの警告を示すことができます。
付属の防水版を上げれば、さらなる水位の上昇にも対応できるでしょう。
写真左:
排水溝内の水量が減れば、止水板も自然と元の位置に戻ります。 |
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写真右:
着色部分の何処かに放射線源があり、計測器で特定するというデモンストレーション。
詳しい使い方を知らなくても、なんとか特定できました。
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ガンマスポッター
古川機会金属株式会社
放射線の線量や発生源の特定に用いることができる、放射線量計測器です。
液晶に表示される数値、もしくはブザー音によって、放射線量の強弱を計測することができ、より線量の高い位置を探ることで、発生源を特定することができます。
震災以降、ガイガーカウンターを買い求める人が増えているそうですが、その価格も性能もピンキリだとか。
この製品は、なかなかのお値段なので、個人が気まぐれに買うには難しいものがあるかと思いますが、業務用として手軽に計測を行うのに向いているかもしれません。
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3M スコッチカル ペイントフィルム
住友スリーエム株式会社
コマーシャルグラフィックス事業部
ユニット株式会社(出展社)
貼りつけることで、手軽に壁や床への装飾や掲示を可能にするフィルムです。
平滑な場所だけでなく、凹凸のある面に密着させることができるので、ビルの外壁などに用いることができるのが特徴です。滑り止め加工した御影石に用いた例もあるそうです。
ペンキで着色するのと違って、フィルムを剥がせば簡単に現状復帰できるので、ある程度の期間で掲示内容を変えたい場合などにも便利でしょう。
製品そのものは特に防災用品というわけではありませんが、会場では避難場所を示す例が展示されていました。
これを機会に、建物内における避難経路を表示したり、非常時には人々を受け入れる意思を示したいと思ったビルのオーナー様、この製品で実践してみてはいかがでしょうか? |
津波発生時の避難場所を示す例。 |
凹凸のある壁面にも、しっかりと密着。 |
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参考:第16回 震災対策技術展
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