ビルメンテナンス業務改善事例発表会 -設備・警備の部 /経営・管理の部
ビルメンヒューマンフェア '05 in九州
ビルメンテナンス業務改善事例発表会
設備警備の部
コニックス(株) 『金属ボンドによる腐食穴等の配管補修』
(株)ケントク 『冬場の省エネルギーを図る!! 電気・ガス使用量の削減』
(株)朝日ビルメンテナンス 『ビル共用部電力使用量の削減』
昭和建物管理(株) 『希薄廃水処理装置の処理量低減』
リコー三愛サービス(株) 『警備業務「気づき」改善活動』
近鉄ビルサービス(株) 『津駅前市街地再開発ビルにおける省エネルギー対策』
東洋ビル管理(株) 『7年連続の低減を目指す、設備投資ゼロ円の省エネ対策』
経営・管理の部
四国管財(株) 『クレームを減らし、ラッキーコールに変える』
(株)ジェイアール西日本メンテック 『お客様に喜ばれるサービスを目指して』
・設備・警備の部
昭和建物管理(株) 『希薄廃水処理装置の処理量低減』 昭和建物管理さんが対策を実施したのは、愛知県内で企業の技術支援などを行っている研究施設で、ここでは希薄廃水処理装置を使用しています。 希薄廃水処理装置とは、研究室から生じる実験廃水に薬品を投入して沈殿させ、上澄みだけを下水道に流すというものです。 対策実施前、この装置には1日850トンもの実験廃水が流入していました。これだけの量を毎日処理し続けるのには、薬品代や装置の稼動エネルギーなどで膨大な経費がかかります。 流入しているのは、本当に処理が必要な廃水なのだろうか? 廃水の流入量を減らすことで経費を削減できないだろうか? それが研究テーマです。 まずは実験廃水流入量850トンを昼夜で分けてみたところ、昼間(9時?17時)の流入量490トンに対し、夜間(17時?翌朝9時)の流入量が360トンもありました。夜間には研究員が帰宅して実験や器具の洗い物が生じないハズなので、これだけの量が流入するのは不自然です。 そこで、研究員が出勤する前の早朝に、廃水マンホールを開けて調査したところ、5棟ある研究施設のうち4棟からはほとんど流入が無いのにくらべ、残りの1棟(以下A棟)からはコンスタントに流入していることが判りました。以後、調査対象はA棟に絞られます。 次に、A棟を利用している研究員から聞き取り調査を行ったところ、ほとんどの研究員が「夜間連続して流しているものはない」との回答で、研究室からの人為的な原因が否定されました。 そこで、A棟で水を使用しており、しかも機械的に制御されている装置が注目されることになります。スクラバーと呼ばれる廃ガス浄化装置です。 スクラバーは、廃ガスに水のシャワーを吹きつけ、ガス中の汚れを浄化する装置で、当然、それなりの廃水が生じます。 内部には、吹きつけ用の水を貯水するタンクがあり、このタンクの水量はボールタップという装置でコントロールされていました。これは水洗トイレと同様の仕掛けで、プラスチックボールの位置が低く(水深が低く)なると、自動的に給水するというものです。 ただし、水洗トイレに必要以上の水が流れ込んだら、タンクから水が溢れ出してしまうので、誰でも異常に気が付きます。ところがスクラバーの場合、必要以上の水が流入しても、そのまま他の廃水と一緒に流れてしまうので、異常に気がつき難いのです。 スクラバーからの水漏れを確認するため、研究員帰宅後の夜間に7台あるスクラバーの補給水バルブを全て閉じてみたところ、A棟からの廃水流出量が、ほとんどゼロになってしまいました。やはりスクラバーに問題があるようです。 以後、ボールを手で動かしてみたり、プラスチックボールを新品に変えてみたり……と様々な方法で、ボールタップの止水性能をテストしてみると、全てのスクラバーで微量給水(止水性能が不十分で、完全止水せずに微量の水が供給され続けてしまう)が発生していることが判明しました。つまり微量給水で注ぎ込まれた水がタンクから溢れ、そのまま廃水装置に流れ込んでいたのです。 さらに、ボールを新品に変えてみても微量給水が止まらなかったことから、ボールタップのボールを、プラスチック製から青銅製に変更してみました。すると、給水開始から止水までの時間は長くなるものの、微量給水はゼロになることが判りました。 問題はボールの材質そのものだったのです。 ならば、ボールを青銅製に変更すれば、問題は解決できそうです。 しかし、プラスチック製のボールが使われるには、それなりの理由があって、プラスチック製ボールは、青銅製に比べて耐腐食性能が高いのです。そこでスクラバーの内部を調べてみると、幸いなことに廃ガスとボールは直接触れない構造になっていました。 以上の調査結果から、オーナーの許可を得て、スクラバーのボールタップを全て青銅製に交換したところ、廃水装置への流入量は昼間で490トンから300トンに、夜間は360トンから120トンへと大幅に減らすことができました。同時に、薬品代、電気代、水道代も減少し、大きなの経費削減になったということです。 |
この事例は、研究施設という特殊な環境での業務改善なので、そのまま余所でも応用が効くものではありません(もちろん、同様の施設に応用すれば即時成果を得ることができるでしょう)。しかし学ぶべきは、それまで機械的に処理していたことに疑問を持ち、調査・改善する姿勢だと思います。 |
リコー三愛サービス(株) セキュリティグループ 『警備業務「気づき」改善活動』 事の発端は、契約先で警備員の印象についてアンケートを取ったことでした。 警備員は良い印象ですか? 安心して働ける安全な職場ですか? そういったアンケートから、身だしなみ以外の部分で、警備員の能力や技術面に対して、評価が低いことが判明しました。 この結果を反省して、お客様満足度向上のための業務改善「気づき改善活動」が実施されることになります。 お客様の満足度を向上させるためには、クレームの即時対応などは当然のこと。それ以前の段階で、クレームを予防することが大切です。その内容が些細なことになるほど、お客様がクレームや要望を申し出てくれる割合は減っていき、それが潜在的な満足度の低下につながるからです。 お客様の小さな囁きや小耳にはさんだことは、すぐに改善する。さらに一歩進んで、お客様の立場に立ち、改善すべきところを事前に察知する。つまり「気づく」ことを奨励しました。 まずは事故及び改善報告書に「気づき」の項目を追加して、全国11ののセキュリティーサービスセンターに、改善運動の推進と事例報告を依頼しました。 それから15カ月後までに本部に届けられた「気づき改善件数」は、たったの23件。これでは満足度向上には、程遠い状況です。 そこで「気づき改善」を、もっと積極的に展開するために、それまで改善報告書に間借りしていた「気づき」を独立させ、報告増大のためにキャンペーンを展開しました。 キャンペーン要領 1 改善件数でサービスセンター毎に競争させ、目標を与える。 2 改善内容は問わない(気づいたことは何でも報告させる)。 3 改善件数の多さで表彰する。 さらに「気づき改善とは何かを理解してもらうために、以下の事例を紹介しました。
ところが、キャンペーンをスタートしたものの、やはり改善件数は延びません。どうやら改善事例の例えが”良すぎた”ようなのです。 そこである事業所からあがってきた「気づき改善」の報告例を、各事業所に開示することにしました。 B事業所の「気づき改善」報告事例 1 路上駐車で来社の車ナンバーと、運転手携帯電話の一覧を作成掲示。 2 入門カードリーダーの下に置いてあった吸い殻入れを移動。 3 ショールーム入口ダウンライト球切れ発見。即設備担当へ交換依頼。 4 入館チェック表保管箱の中で、利用頻度の高い物を別管理。 5 入館チェック表の居室名表示を、見やすい位置に変更。 6 正面ロビーに昭和通から舞い込む銀杏の枯葉を随時処理。 7 9F応接入口天井照明の球切れ。即設備担当へ交換依頼。 8 ショールーム内一部ダウンライトが常時点灯のまま。必要性の有無を確認して消灯。 9 ビル内一部レイアウト変更により、レイアウト図を即改訂。 10 9F第一応接室入口天井照明の球切れ。即設備担当へ交換依頼。 この事例の3、7、10のように、ライトの球切れなどをお客様に指摘される前に報告することも「気づき改善」であることを訴えたところ、以後の報告事例がグンと向上しました。
以後、 ・各拠点の提出状況を一覧表にして、フィードバックする(2回/月)。 ・報告書に対して必ずコメントを添える。 ・提出されたもの全てに必ず目を通し、押し員をして返却する。 ・事例を現任教育時に紹介したり、全拠点に配布し紹介する。 ・どんな小さなものでもけなさない。 ・各拠点を視察時、自分自身でも気づいたことを伝え、改善策を一緒になって考える。 ……など、スタッフのやる気を削がず、本部も一体となって参加する「気づき運動」推進策を継続実施しています。 こういった改善運動によって、お客様からの反応は格段に良くなり、再度のアンケートによる効果確認にも、その成果は顕れたそうです。 |
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アンケートの結果以上に…… ・日々の業務や行動面で色々な発見があり、毎日の行動の振り返りにもなる。 ・ちょっと気になった小さな事でも、何とかしようとする意識から、行動に移ってきている。 ・入出門時、社員等の方々から挨拶の返事が100%返ってくるようになった。 ・自分たちのレベルアップを実感できるようになった。 ……等、現場のスタッフの方々が感じていらっしゃる効果にこそ、この運動の成果が顕れているように思います。 管理対象を「単なる管理対象」ではなく、自分自身、そこを職場とする「利用者の1人である」と認識できれば、いろいろと気づくこと、積極的に改善したくなることが見えてくるのかもしれません。 この報告は現場に常駐する警備員さんの事例ですが、複数の現場を受け持つメンテナンススタッフの方でも、現場で「あれ?」と思ったことは積極的に進言してみるようにしてはいかがでしょう? |
近鉄ビルサービス(株) 中部支店三重事務所 『津駅前市街地再開発ビルにおける省エネルギー対策』 改善の舞台となったのは、ショッピングモール、公益施設、オフィス、ホテルが入った複合業務用ビルで、空調には「エコアイス」が用いられていました。エコアイスとは氷蓄熱式空調システムのことで、夜間電力で氷を作り、その氷を熱源にすることで、昼間電力の消費量を減らすというものです。 しかし改善前は、いかにエコアイスを用いても、業務用ビルの空調電力消費量は膨大で、とても追いつきません。夏の昼間、冷房が最大負荷になる時間帯には冷凍装置の追従運転が必要になるので、どうしても契約電力を大きくせざるを得ませんでした。 その一方、ショッピングモールやオフィスが就業時間を過ぎると、空調を必要とするのはホテルだけになるので、電力の負荷は軽くなっています。 そこで、空調システムの運転方法をみなおすことで、消費電力の低減を目指すことになり、日常運転の記録を基に、各種装置のメーカーと打ち合わせを行いながら省エネ運転の計画を立てました。 まずは氷蓄熱式空調システムの運転方法の見直しです。 昼間と夜間の電力消費量に差があることから、夜間の冷凍装置の運転時間を延長して、より多くの氷を作ることにしました。つまり昼間ピーク時にあたる電力消費を、夜間にシフトしたのです。電力消費そのものは無くなりませんが、これで昼間の追従運転が必要なくなり、契約電力を下げることができます。 次に、冷却水ポンプの運転方法を変更します。 冷却ポンプの吐出側バブルは、水量調整のため1/2に絞られていましたが、そのためにエネルギー損失が発生していました。これを全開運転にして損失を減らした上で、冷却水ポンプの配管にインバータ設備を導入して、運転電力の削減を目指しました。 ここで設備導入にあたっては高調波の発生がほとんどないPWM式を採用して、環境に配慮しました。また、温度センサーを設置して、冷却水ポンプの運転制御を冷水温度を基にコントロールするようにしたところ、制御装置の構成をシンプルにできただけでなく、予想以上の省エネ効果を得られたそうです。 もうひとつ、吸収式冷温水発生機冷水出口温度の見直しを行い、8℃?10℃の範囲で、季節により変更することにして、電力・ガスの消費量削減を目指しました。 こういった改善策を3年かけて実施した結果、契約電力の低減、電力使用量の削減、水道使用量削減、都市ガス使用量の削減という効果が得られました。インバータ設備など導入したために、ある程度の投資が必要になりましたが、省エネ化によって投資金額の1.5倍ほどの経費削減を実現しているそうです。 |
東洋ビル管理(株) 『7年連続の低減を目指す、設備投資ゼロ円の省エネ対策』 管理対象物件が公営施設であるために、設備投資による対策を実施できない状況でありながら、過去6年連続でエネルギー消費量を削減し続けているそうです。今年で7年連続の削減達成(成見込み)となる改善対策について、発表してくださいました。 管理物件は図書館なので床面積が広く省エネするには不利な改善対象です。この図書館に常勤スタッフが2名だけで、いっさい予算をかけない省エネ策を発案・実施し続けているそうです。 これまでに実施してきた運用改善対策 1 冷温水循環ポンプのインバータ最低周波数設定変更 2 冷温水流量 3 冷温水二次側出口温度 4 空調機ダンパー 5 外気エンタルピ 6 外気を導入する場所を選ぶ 7 空調機の運転開始時間 8 空調機のPID制御 9 室内への給気量調整 10 排気ファンの運転時間 11 不使用室の暖房で温熱デマンド対策 12 映像ホール地下保温対策 13 加湿冷房 14 排気ファンを運転せずに排気をする 15 ファンコイルのロック 16 夏季前にパッケージエアコン室外機を、高圧洗浄機にて洗浄する 17 4階書庫換気方法 18 4階集密書庫換気ダクト 19 学習室のファンコイルと机 20 空調吸気口 21 40w蛍光管400本の取り外し 22 ブラケット器具 23 吹き抜け300wハロゲン球天井灯 24 照明制御盤 25 レストラン 26 不快指数冷房 27 配管蓄熱 28 風除室自動ドア 以上のリストのうち、発表会では1、13,26について説明がありました。
平成10年からの7年間で得られた成果は、以上のようになります。熱の省エネルギー化を重視した結果、エネルギー使用量よりもCO2排出量節減において、より効果が得られているそうです。 いずれにしても、これだけの成果を得るには個々の省エネ対策だけでは不可能です。さらに削減効果をあげていくには、これまでに実施された省エネ対策を継続しつつ、毎年新しい省エネ策を考案し、実施していかなければなりません。 これからも2名のスタッフで通常業務を行いつつ、さらなる省エネルギー化を推進していくとのことでした。 |
●経営・管理の部
四国管財(株) 『クレームを減らし、ラッキーコールに変える』 こちらの発表では、まず「ケーキを買って腐っていたら、お店に文句を言ってくるのは100人のうち何人か?」という例題から、クレームに対する考え方について説明がありました。 先の例題の答え、日本人では「1人」だそうです。 しかし、この1人の後ろには、他に99人もの人が不満を抱えたまま、その不満を店には伝えてくれていないことになります。その99人が、友人など7人に不満だったと愚痴を言うと、99×7=693人に悪評が広がることになります。 一方で、発生してしまった問題に対して、誠心誠意対応することができて、それが良かったと1人につき4人に好印象を伝えてくれれば、99×4=396人に良い噂を広めてもらえることになります。 これが四国管財さんのクレームに対する考え方の基になっているそうです。 誠心誠意対応することでクレームを宝に変える。 クレームは隠れた問題を改善するチャンスになる。 つまり「クレーム = 宝の山」である。 そこで、クレームを総称して「ラッキーコール」と呼んでいるのです。 もうひとつ四国管財さんが行っているのが、組織の単純化です。 会社には役職が「お客様係」と「その他のスタッフ」とに二分され、報連相(報告・連絡・相談)が密に行え、代表者と同じ価値観を持った者を「お客様係」としています。お客様係の価値観は同じなのだから、クレームが発生した時には、誰でもいいから、お客様係に判断を委ねてしまえば良い。こうしてクレームへの対応を素早く行えるようにしました。 もしもラッキーコール(クレーム)が発生した場合、現場でラッキーコールを受けたスタッフは、5分以内にお客様係へ連絡します。 ラッキーコール発生の報を受けたお客様係は、3分以内に対応を決定し、即座に現場に参上して、お客様に謝罪と対応を行います。このラッキーコール受信から現場到着まで、最も遠いクライアントまでの移動が2時間半であることから、2時間半以内の対応を実践しています。 また、お客様係は発生したラッキーコールの内容を即座に記録すると共に、関係者への報告を行って素早く情報を共有化します。この素早い情報の共有化のためには、ボイスメール(録音音声を複数の指定メンバーに同時配信する。声で記録するので入力作業が早く、口調によって感情面の情報も伝えられる)やメーリングリスト(登録者全員にメールを配信する)を活用しています。 さらに問題解決後も、発生した全てのラッキーコールについて、内容をスタッフ研修会で報告したり社内報に掲載して、広く開示することで、スタッフに対しては同じ様なクレームを起こさないよう注意を促し、お客様には誠意ある対応姿勢をアピールしています。 ラッキーコールが発生するのは、それを起こした本人ではなく、そうなった仕組みに問題があると考え、発生したラッキーコールについては「ラッキーコールを起こした事じたいを咎めることは絶対にないので、とにかくスピーディに報告して欲しい」と、スタッフ研修会などで報連相の大切さを徹底して通達しています。 その一方で、もしもラッキーコールの報連相を怠っていたことが発覚した場合は、厳しく処罰するとしています。 どんな小さなことでも良いから報告するように……と、報連相の大切さを徹底した結果、過去には年に5件しか報告されていなかったラッキーコールが、2004年度には344件を計上するようになり、その対応の素早さと細やかさで、お客様の好評を得ています。 |
(株)ジェイアール西日本メンテック 『お客様に喜ばれるサービスを目指して』 事業改善のためにプロジェクトチームが誕生したのは2004年の2月。発表者のジェイアール西日本メンテックさんは、事業開始からの11年間、大きな問題を抱えていました。 スタッフが従来の方法に固執して効率を上げられなかったこと。変化を求めても対応できない体質。変化できないことへの危機意識の無さ。結果として訪れる競争力の無さと企業の魅力低下。そして質と数共に慢性的な人材不足。これら全ての根本に、歴代マネージャーの我流による運営がありました。 ある新人スタッフが研修を終えて、現場でのトレーニングを開始しました。その数日後、この新人に意見を訊いてみると「現場に迎え入れる意識がない。暖かみがない」「トレーナーが変わると教わる内容も変わるので、何が正しいか分からない」「休憩中、声をかけられることもなく、不安」「トレーニングの概要が説明されないため、目的が理解できず不安」「会社のレベルに疑問を感じた」と、評価は厳しく、特にトレーナーの意識や認識に問題があるようでした。 それまでは単に「経験年数が長いだけの人」をトレーナーと認識していたことを反省。業務改善開始後は、学び続ける姿勢、教える情熱、そしてコミュニケーション能力が優れている、等の要素がトレーナーには必要であると考え、以降、スタッフ育成セミナーなどの改善策をもって、マネージャー・リーダー・トレーナーの育成を実施しています。 一方で、過去に場当たり的なスタッフ募集(紙媒体、ネット媒体を問わず)を続けた結果、募集にかかる費用が年々膨張を続けていました。これを憂慮して、2005年の2月にはネット媒体に絞って募集をかけてみたところ、募集費用は紙媒体の1/3に抑えられ、一方で応募者は2.2倍となりました。 また、求人誌から同業他社のデータと比較したり、募集を行った際に、応募者に対してアンケートを行って、応募者の求めているものや意識について調査するようにしています。 その他に、無駄な作業時間を改善するために「勤務シフトソフト」「月刊データソフト」を開発しました。 データソフトに蓄積した情報から、汚れやすい箇所を特定して効率よく作業を行ったり、作業の重複を避けたり、現場の成果を見える形にして、スタッフのやりがいにつなげるようにしています。 こういった効率化によって、作業時間が月刊平均30時間から5時間へと84%もの大幅縮小を実現しました。 |