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建築リフォーム&リニューアル展

建築リフォーム&リニューアル展

主催:社団法人 東京建築士会
会期:2006年6月14日~16日
会場:東京ビックサイト

建物の改装や延命をテーマにした展示会が行われました。
類似して多数出展されていたものには、歪みや傾いた土台を修正する充填剤や、屋根や壁面用の遮光能力がある塗料、紫外線カットする窓ガラスやガラスフィルムなどがありました。色を塗り替える、または壁紙を貼り替えるついでに、何らかの機能を持たせよう……といった、施工後の環境改善&省エネ対策が売り込みのポイントになるようです。
株式会社V・T・Systems 『NuVa』

わずかなスペースで一般家屋や小規模店舗に導入できる、ユニークなエレベータです。
最大の特徴は、エレベータ室の上下動に気圧の変化を用いている点です。装置本体の天井にあるコントロールルームのタービンを使って空気を抜き、エレベータ室上部にある「負圧ゾーン」の気圧を下げることで、エレベータ室を上階へと吸引します。ちょうどストローで吸うのと同じ原理です。
下降時には、バルブを開いて負圧ゾーンの気圧を戻すことで、エレベータ室を下ろします。そのため、制御装置の維持用を除けば、電力を消費するのはタービンが作動する上昇時だけ。この点もユニークですね。万が一の停電や装置の故障があっても、このバルブを開けることでエレベータ室を安全に一階へと下せるようになっています。

通常のエレベーターとの最大の違いは、ワイヤの巻上げ装置が要らないことで、当然、機械室を新たに設ける必要もありません。上下動するための仕組みから制御装置まで含めて、全てシリンダー状の本体に収まっていますので、直系約1mの床面積と、ドアの開閉スペースさえあれば設置できます。
また、最近では駅のホームなどで四方の壁面が透けているエレベータを見かけますが、レールや複数のワイヤーがあり、また油汚れもするために、とても見栄えが良いとはいえません。ここまで全体が透けているエレベータが作れるのも、『NuVa』のユニークな仕組みゆえでしょう。

(写真)展示の様子。
イベント会場では『NuVa』の実物を試乗できました。これは必要な装置がコンパクトに収まっていることと、設置と撤去が簡単にできることを示しています。
装置本体の、シリンダー最上部にあるのがコントロールルームです。天井にパイプを通してコントロールルームを別に設置する、「分離設置型」もあるそうです。

株式会社テロソン コーポレーション 『染めQ』

様々な素材を塗り替えることのできる染色塗料です。布、皮、木材をはじめ、ステンレスやホーロー、アルミサッシ、さらには畳に対応した商品もあり、あらゆるものに着色できます。
染料の微細な粒子が作業最小の表面から浸透して、定着後には、曲げや引っ張りに対しても強力な耐性を発揮します。たとえば皮製品などに使用すれば、曲げても普通の塗料のように塗装表面にヒビ割れが生じることもなく、手触りにも影響せず、最初からその色に染められた革製品のように扱うことができるそうです。
そんな革製品のリニューアルにも使える『染めQ』ですが、今回は建物のリニューアルがテーマの展示会ですから、建具やバスタブなどの塗り替えに使う商品がメインでした。
 簡単なところでは、左写真のように、ちょっと見栄えを変えるために用いることができます。この流し台は、廃棄品だったところを磨きあげ、『染めQ』で着色してあります。写真では判り辛いのですが、流し台下部の開閉扉が、斜めに着色されています。紫色になっているのが『染めQ』で処理した部分。白い部分は廃棄品そのままの状態で、実際に近くで見るとボロボロです。
とはいえ、このあたりはまだ個人がホームセンターでスプレー缶タイプの『染めQ』を買ってくれば、手軽に塗り替えできますよ……といったレベルの話で、ビルメンテナンスとは縁が遠そうです。ところが、会場で伺った話では、ホテルなどで、ユニットバスの塗り替えにも用いられることがあるそうです。ユニットバスを入れ替えることなく、塗り替えることで見た目を新品同様にできるのですから、作業時間も短く、相当に安くリニューアルすることができます。こうなると、ビルメンテナンスの現場で『染めQ』による塗り替え品と遭遇することも考えられるでしょう。
会場での展示品

左上:バスタブを半分塗り替えたサンプル。奥の水色部分が作業後、手前が作業前です。

右上:畳用の『染めQ』を用いて、古い畳を新品の青畳のようにすることもできます。

左下:木材の染色にも使えます。

右下:建築物から離れますが、クツの塗り替えにも使えるというサンプルです。クツ以外にもジーンズやTシャツなどが展示してありました。こういった個人使用に用いる製品は、ホームセンターなどで手軽に入手できるそうです。
右写真:
バスタブの塗り替えに用いられる『染めQ』の業務用品。
個人での手軽な使用ではなく、施工業者として『染めQ』を用い、プロとして一定以上の仕上がりを目指すならば、やはり製品について十分な知識が必要になります。
そのため、テロソンさんでは、施工業者向けの『染めQ』の性質や使用上のポイントについて学ぶ、研修スクールを実施しています。その内容は2泊3日にわたる厳しい指導だとか。

左写真:
畳用『染めQ』と、染色サンプル。
畳用にも多数の色がラインナップされているので、単に見た目を青畳にするだけでなく、カラフルな畳を作ることも可能です。

参考:
『建築リフォーム&リニューアル展』
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