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メンテナンス・テクノショー

2005年11月15日~18日

メンテナンス・テクノショー2005
会期:2005年11月15日~18日
会場:東京ビックサイト
主催:社団法人日本能率協会
社団法人日本プラントメンテナンス協会
特別協賛:日本メンテナンス工業会

非破壊評価総合展2005
主催:社団法人日本非破壊検査工業会
社団法人日本能率協会

INCHEM TOKYO 2005
主催:社団法人化学工学会
社団法人日本能率協会

東京ビックサイトで行われた複合イベントの様子をお伝えします。
同時開催されたイベントは、上記した中にも『プラントショー』や『製造業環境・エネルギー対策展』などが内包され、それぞれ対象が細分できるのですが、主として生産ラインの安全確保・機能効率維持のための技術や商品が展示されていました。
小さいものでは、機器や配管の熱分布を調べるのに使う赤外線カメラ、各種ガス検知装置、コンクリートや金属の疲労を調べるための診断機器など。大きなものでは、パイプラインをスムーズに運用するための流量管理機器やパイプ洗浄装置が展示されていました。特に大型の攪拌装置は展示に動きがあって目立つせいか、数多く見た印象があります。

オリンパス株式会社
オリンパスNDT株式会社

真っ赤なフェラーリのF1マシン(上)が目を惹くオリンパスブースでは、エンジン内などで疲労診断に使える工業用内視鏡を数多く展示していました。コントロールスティックで先端の湾曲可動部分を操作しつつ、極細配管の奥深くへと挿入できるタイプの商品です。

アゼアス株式会社

毒物や薬品の汚染から作業員を守る防護服のメーカーさんです。
最近話題のアスベスト除去作業でも、防護服は必需品です。
既に他の作業用に防護服を所持している企業もあるかと思いますが、それをそのまま他の作業に転用するのは待ってください。
防護服は耐えるべき対象によって処理が違いますし、フィルターも防ぐべき粉塵の大きさによって性能が違います。所持している防護服やマスクが、これから行う作業に見合う性能があることを確認しましょう。

(左)石綿曝露防止対策用。
展示品は対策の一例です。アスベスト除去作業では、作業対象によって求められる対策も変わってきます。特に石綿含有吹き付け材などは作業箇所の粉塵濃度が高くなるおそれがあり、より厳重な防御対策が必要になります。
また、写真のマネキンは防護服だけを着ていますが、実際の作業にあたっては、マスクや手袋の隙間から粉塵が入り込むのを防ぐため、粘着テープを貼るなどの処置が必要です。

(下段左から)
塗装など日常作業の汚れ防止用。
ダイオキシン・重金属類への防御用。
PCB・揮発性有機化合物(VOC)防御用。


株式会社山武 『リークディテクターII』

配管の気体漏れや機械の故障箇所を特定するのに便利な、指向性マイクです。気体漏れなどで生じる可聴域外の超音波も感知できます。
一見、メガホンのように見える装置の、パラボラ部分を向けるだけで騒音の発生源を絞り込むことができます。さらに、感知した周波数を表示してくれるので、事前に「どのような故障で、どのような異音が生じるか」のデータがあれば、周波数から異常の性質を類推することもできるでしょう。


(左写真)会場での展示内容で、8個のボールのうち、いくつかの空気注入口から空気が吹き出ていて、それを指向性マイクで特定してみよう……というものです。実際にやってみると、かなり細かく漏れの発生位置を知ることができます。
(右写真)レーザーポインタを内臓しているので、どの位置にマイクを照準しているのか、正確に知ることができます。

コーテック株式会社 『ノズレス』

噴出し口の周囲に配置された爪と、遠心力を利用したスプレーノズルです。
通常、たとえば入浴に使うシャワーなどは小さな穴から液体を噴出させますが、ノズレスは吹き出し口にも大きな穴があって、そこから吹き出る直前に遠心力を加え、さらに周囲の爪にあてることで液体をシャワー状にします。つまり、噴出し口の穴が小さくないので、目詰まりし難いのです。
大きさや材質など多彩なので、耐食性を求められる液体にも使用できます。


株式会社テクノフロンティア
株式会社オーテック

『スケール除去システム(SRS)』

水に含まれるカルシウムなどの様々な成分(ミネラルウォーターのミネラルと同じ)が結晶して付着することをスケールと呼びます。これは、そのスケールが配管内で結晶するのを防ぎ、配管内の効率を最良の状態に保つための装置です。
右上の写真で黒く見える部分をプラスの電極、装置のタンクそのものをマイナスの電極にして通電することで、水を電気分解して、タンク(マイナス電極)にスケールの元となる成分を集めてしまいます。その後、装置内を通った水を配管内に送ると、成分バランスを欠いた水が復元しようとして、既に付着しているスケールから成分を溶かしだし、除去してくれる……という仕組みになっています。
写真の展示品は、実働4ヶ月の装置です。内部にビッシリと灰白色のスケールが付着しています。
水からスケールの素となる成分を完全に取り除くことはできませんが、結晶する場所をSRS装置内に限定することで、配管メンテナンスを簡略化できます。本来の配管にバイパスするようにSRSを設置すれば、メンテナンス作業のために機械を止める必要はありません。SRS装置内の結晶状況は、本体の小窓(左上写真の中央付近)を見て確認できます。
スケールを除去すれば、配管内の流れがスムーズになって効率がアップするだけでなく、水中成分の結晶を防ぐ添加剤など必要なくなるので、経費の削減が期待できるでしょう。


『ボールクリーニングシステム(BCS)』

こちらはスポンジのボール(右写真)で汚れを掻き取るという、より直接的な手段でスケールを除去する装置です。
インジェクターから送り込まれたボールが、熱交換器などの細管内を汚れをこそぎながら通過することで、管内の清潔と効率を最良状態に保ちます。
ボールは圧力によって配管内に投入されます。この圧力の発生源はコンプレッサーによる空気圧ですが、これはインジェクター内の水を押し出すために使われるだけなので、配管内に余分な空気が入り込む心配はありません。また、ボールはボールトラップで余計な部分への侵入を防がれます。
細管を通過して役目を終えたボールは、インジェクター内の圧力(ボールを投入するときに使った圧力)が低下することで吸い込まれ、回収されます。回収されたボールはインジェクターの手前にあるコレクター(下段左写真)で受け止められ、汚れを洗浄されながら、次の投入タイミングを待つことになります。
下段右写真はコレクターを透明にしたイメージモデル。

株式会社スリーボンド 『スリーボンド2050・2050B』

金属疲労や溶接欠陥による亀裂の発生を、視覚的に知らせてくれる特殊塗料です。
白色のエポキシ系塗料の中に、染料オイルの入ったマイクロカプセルが入っています。これを金属パイプや溶接箇所に塗っておくと、金属表面に亀裂が生じた時に塗膜が引き伸ばされることでマイクロカプセルが破れ、中の染料オイルが表面に染み出てくるのです。

(右写真)溶接箇所に生じた亀裂が、赤い染料で示されています。
(右下写真)マイクロカプセルの染料オイルは黒と赤の2種類。
黒:スリーボンド2050/赤:スリーボンド2050B

神戸メカトロニクス株式会社

水槽内の調査や清掃で活躍するロボット数種が展示されていました。

(右)プールなど上部の開放された大型水槽で使う、自走式清掃ロボットです。
中央部分に吸い上げ用のホース(水に浮くので走行の邪魔にならない)を取り付け、水槽に投入するだけで、あとは自動的に水底を動き回って清掃してくれます。
バッテリー駆動で1チャージにつき6~7時間作動します。超音波リモコンを使えば遠隔操作も可能。
写真の『ちゅう太くん』の他に、ブラシと吸入口を前後に備えた大型水槽向け『すう太郎』や、コンパクトタイプの『おそうじくん』があります。

(下段左)清掃&調査ロボット『マルチくん』
『ちゅう太くん』と同様に水底の堆積物を清掃するロボットですが、こちらはモニタを見ながら遠隔操作で作業します。
チルト機能(上下動)と最大12倍のズーム機能を持ったCCDカメラを装備しているので、清掃だけでなく水槽内の調査にも使えるのが特徴です。また、カメラと連動するサーチライトも装備しているので、大型貯水槽の水底のように暗いところも大丈夫。
足回りの無限軌道には、巻き上げ防止機能があるので、ロボット自身の走行で水底の沈殿物で水を濁らせることを避けられます。

(下段右)テレビカメラ調査船
やはりチルト(仰角90°俯角30°)とズーム機能を備えたCCDカメラ&連動サーチライトを備えたロボットです。
こちらは”船”であることが特徴で、貯水タンクの天井など水面より上の調査で活躍します。
双胴船体に2基のスクリューを備えているので、小回りが利くでしょう。操縦は制御装置から有線で行うことになりますが、この接続ケーブルも水に浮くタイプなので、ケーブルの重みで船の動きが妨げられることも避けられそうです。また、レーザーポインタによる測長機能を備えているそうです。 


参考:
メンテナンス・テクノショー2005
非破壊評価総合展2005
INCHEM TOKYO 2005
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