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混ぜると危険はいくつもある

ビルメンテナンス情報
混ぜると危険はいくつもある

著 木村光成 さん

『混ぜると危険』は良く聴く言葉である。
 しかし、混ぜると危険はひとつだけではない。また、危険もひとつだけでなく、色々な程度がある。
 最近、硫化水素による自殺が報じられる。これは入浴剤に酸性トイレ洗剤を混ぜると発生する有毒ガスであり、カビキラーから出る塩素ガスよりも、はるかに危険は大きい。
 塩素と同様に空気より重い。また、嗅覚が麻痺する点は危険が大きい。温泉の卵の腐った匂いがこれである。
 時々温泉地では中毒騒ぎが起きる。那須の史跡である殺生石は、狐の恨みで近づく虫や動物が殺されるといわれてきたが、この石の周囲はくぼ地で硫化水素が発生する。このため、風のない日は危険である。このことが狐伝説に結びついたと考えられる。

 このように混ぜると危険なものは、ビルメン業界に多く存在する。ビルメンで使う弗酸系洗剤では、危険な弗化水素ガスが出る可能性がある。また、石材のシミ抜きに使う”か酸化水素”も発火や爆発の危険がある。
 しかし、これらの危険性を知らせる教育は、ビルメン関連協会では事実上禁止しているし、また、指導講師の反対も強い。その理由は、これらの洗剤を扱う業者に対する遠慮である。
 以前、これら危険性のある資材一覧表を作成提出したが、指導講師の反対で採用されなかった。その時の話では『厚生省から通達がないものを公開するのは如何なものか』ということであった。

 これらの物質は、混ぜない限り問題はない。しかし、混ぜられる可能性はゼロではない。
 昨年は、フローリング用乾性油の自然発火が報じられた。このように、幅広い危険が存在するのは事実であり、それらの危険性と理論を、情報として現場に提供する必要があるのではないだろうか。
 特に危険なのは、洗剤類の危険性の表示不足や、偽装に近い例が、特に輸入洗剤に見受けられる。
 危険な洗剤は効果が大きい。安く早く汚れを落とすために必要なものである。
 危険性を隠すのではなく公表することと、教育が必要である。


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