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フローリングの密着不良要因

ビルメンテナンス情報
フローリングの密着不良要因

著 木村光成 先生

 フローリングの密着不良が報じられている。UV塗装が問題といわれている。
ユシロとリンレイが対応商品の販売に力を入れているが、その原因が、我々現場の情報網では掴みきれていない。
最近の塗装は、かなりの部分UV塗料を使用している。しかし、UV塗料の全てが密着不良の原因とはいいきれない。

一例を挙げてみると、UV塗装の代表的商品であるナショナルのニューオーマイティフロアーである。この商品は高密度ポリマーを用い、傷がつきにくく、何よりもワックス不要を売り物にしている。
以前のオーマイテイフロアーはワックスの密着が悪かったが、最近のニューオーマイティフロアーでは、価格の安い樹脂ワックスでも良く蜜着する。これは明らかに以前のUV塗料とは異なる塗料と考えられる。 一説には「ワックスが使用できないと傷や汚れを隠せないため新製品ではワックスが密着するようにした」との説もある。ワックスの必要性が証明されたともいえる。しかしワックス不要とのキャッチフレーズははずせないのだろう。

ともあれ、この代表的UV塗装製品にワックスが蜜着することは事実である。少なくともUV塗装すべてにワックスが密着しないわけではない。UV塗装にも種類があり、密着し難い物もあるということである。

我々は、最近ある大手建築会社の引渡し清掃事例を1年間調査したが、215例でワックスの密着はなかった。しかし、最近の大型ビルにおいて、竹のフローリングで密着不良が起きたのは事実である。この場合も水拭きだけで洗剤拭きを行っていない。
入念な洗剤拭きを行えば密着したことも考えられる。以前ポリエステル塗装では密着不良が多発した。この理由はポリエステルに含まれる流動パラフインが原因であり、洗剤拭きにより密着した。このように密着不良の原因はまだ明確ではない。現場の分析が必要である。


現在までの密着不良の原因を表記する。

原因
UV塗装に原因がある場合 中国産竹フローリングに多い。
ワックスの硬いものほどつかない。
前処理不良(洗剤拭きを行えば密着)  
撥水剤が塗布されている場合 精製水が完全な玉になるので判別できる。
ポリエステル塗装の場合  
油性ワックスが塗布されている場合  

いずれにしてもテストを行い、塗布することである。

追記:はじめに述べたナショナルのニューオーマイティフロアーは、ビルメン現場にとりかなり品質の良い製品である。この点を述べる。

写真1:まず張り合わせられた上板、付き板の厚みが3mmあり、0.2mmが多い下板が出にくい。
針葉樹合板を使用しているためグリーン法にも適合。

写真2:塗膜が硬く厚い。接合部も塗装され水が入り難い(入らないわけではない)。
原則釘うちで接着剤を使用しない。合板の密度もかなり高い。
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