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処置の危険な薬剤

メンテナンス情報
処置の危険な薬剤

著 木村光成 先生

混ぜると危険はいくつもある
2006年12月19日、六本木の入浴施設で、ポリ塩化アルミニウムと次亜塩素酸ソーダの混合による事故が発生した。ビルメン関係者数名が病院に搬送された。
ポリ塩化アルミニウムは廃水中の固形物を沈殿させる沈降剤であり、明礬などと同じ働きをする。次亜塩素酸ソーダは殺菌消毒に使用される。『混ぜるな。危険』の表示で広く認識されている。ノロウイルスの殺菌に有効であるため、ここ数ヶ月はかなり使用されるはずである。
ポリ塩化アルミニウムとの混用事故は2006年も何回か発生しており、厚生労働省から通達も出ている。しかし、この事故が後を絶たないということは、全く対策が取られていないということである。溶液に着色しておくとかの対策が必要である。

ビル管法で資機材の管理が明記されている。管理の中には、性能管理や危険物の管理なども含まれているはずであるが、現実には行われていない。しみ抜き溶剤なども消防法の特例で認められていることが、現場では全く知られていない。少量危険物や引火物の保管方法を各社で作成しておきたい。

混ぜると危険や吸い込むと危険は、ビルメン現場にはいくつもある。ただし、あまり大量に無い場合が多かったり、痛みや刺激が無いために気づかない場合もある。これ等を表記してみたい。

混ぜる・吸い込む 処置の危険な薬剤例
薬品名 用途 混ぜる・吸い込むと危険 使用後処置の注意
次亜塩素酸ナトリウム しみ抜き、殺菌剤 酸(塩素発生) 脱塩素処理、水洗
過酸化水素 石材しみ抜き しみ抜き還元剤
(爆発、発火)
高アルカリ(発熱)
紙、布で発火
塩酸 石材洗剤 蒸気の吸い込み
塩素系との混合
 
硫酸 石材洗剤
バッテリー液
塩素系との混合
希釈時の発熱
紙、布で発火
乾燥時濃縮
亜麻仁油 フローリング塗布   紙、布、発火
苛性ソーダ 洗浄剤
パイプ貫通剤
溶解時発熱
強酸との混合
乾燥時濃縮
重度の火傷
石油系溶剤 油性しみ抜き剤 吸引頭痛 引火
パークロールエチレン 油性しみ抜き剤 吸引頭痛 禁止であるが、
現実には使用
弗化水素酸
弗化アンモン
石材、木材洗浄剤 骨を侵す  
注1:冷暗所に保存。
注2:少量保存。
注3:危険表示の無い商品もある(輸入品に多い)。
注4:危険は無いが、混ぜると効果の無くなるものもある、アニオン洗剤、カチオン洗剤。
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